GREATEST EVER! PROG ROCK|音泉日記~音楽の温泉~

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GREATEST EVER! PROG ROCK

イギリスの Union Squere Music が、GREATEST EVER! という廉価コンピレーションCDシリーズを販売しています。音楽ジャンルや年代などいろいろなテーマに沿った楽曲を集めているのですが、その中に PROG ROCK というプログレッシヴ・ロックと思われる特集CDがあります。PROG ROCK というタイトルになってはいるのですが、よくいわれるプログレ4バンドのうち、Yes の曲は収録されていますが、King CrimsonEmerson,Lake & PalmerPink Floyd の曲はなく、Blue Oyster CultJefferson AirplaneNazareth といったハード・ロック系や、ジャズ・ロックThe Mahavishnu OrchestraIan Gillan Band といったグループの曲が選ばれています。プログレ系のバンドである CamelCurved AirThe Moody BluesGentle GiantRick Wakeman の曲も収録されていますし、カンタベリー系の CaravanMatching Mole やシンセ系の Tangerine Dream も含まれてはいます。しかし、クラシカルロック風のプログレサウンドよりは、Uriah HeepHawkwind といったプログレハード系といった感じの曲が大半を占めており、メタルクリムゾン(King Crimson [太陽と戦慄][暗黒の世界][レッド])の曲が含まれていないのが残念なところです。
Greatest Ever Prog Rock [GTSTCD067]

このCDは Tower Records だと1,000円で購入できる3枚組40曲入りのもので、ふだんあまり聴くことのない曲と出会えるお得な一品ではないかと思います。

Disc 1
1.Roundabout (Single Version) : Yes
2.In The Land Of Grey And Pink : Caravan
3.I Can't Take No More : Atomic Rooster
4.Metrognome : Camel
5.White Rabbit : Jefferson Airplane
6.Hold Your Head Up : Argent
7.(Don't Fear) The Reaper : Blue Oyster Cult
8.Every Mother's Son : Traffic
9.Sea Of Immortality : Quintessence
10.Dolphin Dance : Tangerine Dream
11.Three Sisters : Affinity
12.Amuso Fi (Single Version) : Zzebra
13.This Flight Tonight : Nazareth
14.Empires Never Last : Galahad
Disc 2
1.The Four Horsemen : Aphrodite's Child
2.Back Street Luv : Curved Air
3.Meeting Of The Spirits : The Mahavishnu Orchestra
4.Pantagruel's Nativity : Gentle Giant
5.Faith Healer : Sensational Alex Harvey Band
6.Lost In My Dream : Spooky Tooth
7.Frankenstein : The Edgar Winter Group
8.Shot Down In The Night (Single Edit) : Hawkwind
9.Where : Consortium
10.No Chance : Warhorse
11.Child In Time : Ian Gillan Band
12.Born Brilliant : IQ
13.Creepshow : Twelfth Night
Disc 3
1.Anne Of Cleves : Rick Wakeman
2.The Kettle : Colosseum
3.Fresh Garbage : Spirit
4.MacArthur Park : Beggar's Opera
5.Higher And Higher : Moody Blues
6.Rainbow Demon : Uriah Heep
7.Bedside Manners Are Extra : Greenslade
8.O Caroline : Matching Mole
9.Spirit Of Joy : Arthur Brown & Kingdom Come
10.Child Of The Universe (Live) : John Lees' Barclay James Harvest
11.Running Man : Running Man
12.Dust (Radio Edit) : Rob Thompson
13.You're Gone : Marillion

GREATEST EVER! PROG ROCK image

Yes の[ラウンドアバウト(Roundabout)]は、Rick Wakeman が加入し Yes サウンドが決定づけられた[こわれもの(Fragile)]の1曲目に収録されている曲で、全米チャート13位というヒットを記録しています。現在、TVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」のエンディング曲として使用されている影響で、音楽配信サイトmoraの1/31洋楽リアルタイムランキングで1位、1/31付洋楽デイリーランキングで2位となり、AmazonのMP3配信でも「ロックのベストセラー」ランキング3位、「MP3楽曲のベストセラー」ランキング5位になっています。iTunesでも「トップロックソング」ランキング11位という、ひそかなブームになっているようです。

Caravan は、カンタベリー系を代表するグループで、前身は The Wilde Flowers というバンドで、ここを脱退したメンバーが、Soft Machine というもうひとつのカンタベリーを代表するグループを作っています。ロックとジャズの融合を目指し、[グレイとピンクの地(In The Land Of Grey And Pink)]をタイトルとするアルバムはカンタベリーミュージックの代表作といえるものです。

Atomic Rooster は、Carl Palmer が、Emerson,Lake & Palmer を結成する前に所属していたバンドで、「キーボードメインでハード・ロックを演奏する」という EL&P と似たスタイルであり、グループ名をタイトルにしたデビューアルバムはハード・プログレッシヴ・ロックを確立した作品といわれています。[アイ・キャント・テイク・ノー・モア(I Can't Take No More)]は、2作目のアルバム[死の影(Death Walks Behind You)]に収録されているハードロックよりの曲です。

Camel は、叙情派として知られており、ロイヤル・アルバート・ホールでロンドン交響楽団と代表作である3作目のアルバム[白雁(スノーグース)(Music Inspired By The Snow Goose)]の全曲共演を行なっています。[メトロノーム(Metrognome)]は、5作目のアルバム[雨のシルエット(Rain Dances)]に収録されていますが、シンセやエレキが踊るロック色の濃い曲です。このアルバムから、CaravanRichard Sinclair がボーカルを担当することとなり、ゲストミュージシャンには、King CrimsonMel CollinsRoxy MusicBrian Eno が参加するなど、大きくサウンドが変化していくタイミングとなっています。

Jefferson Airplane は、アメリカのサイケデリック・ロックの代表格とみなされるバンドで、マリファナやLSDによるトリップ感をうたった[ホワイト・ラビット(White Rabbit)]は、フラワー・ムーブメントを代表する曲と位置付けられています。アルバム[シュールレアリスティック・ピロー(Surrealistic Pillow)]に収録されており、[あなただけを(Somebody To Love)]もヒットし、ゴールド・ディスクとなっています。Jefferson Airplane は離合集散を繰り返し、Jefferson Starship と改名したり、メンバー間の対立から Starship というバンドができたり、Jefferson Starship - The Next Generation として再結成したり、と様々な経歴を重ねています。

Argent は、The Zombies のリーダー、Rod Argent がグループ解散後に結成したバンドで、Rainbow がカバーしてヒットした[シンス・ユー・ビーン・ゴーン(Since You Been Gone)]や[アイ・サレンダー(I Surrender)]の作者 Russ Ballard がメンバーに入っています。[ホールド・ユア・ヘッド・アップ(Hold Your Head Up)]は全英・全米ともに5位となった曲で、3枚目のアルバム[オール・トゥゲザー・ナウ(All Together Now)]に収録されています。キーボードが特徴的なプログレッシヴ・ポップ・ロックといった感じです。

[死神((Don't Fear) The Reaper)]は Blue Oyster Cult の代表曲で、[タロットの呪い(Agents Of Fortune)]というアルバムに収録されています。Blue Oyster Cult は曲やアルバムの邦題にみられるように、オカルティックなイメージを演出された元祖ヘヴィ・メタルと呼ばれるグループですが、この曲は耳になじみやすいメロディーラインをもつ派手めのハードロックです。

Traffic は、Stevie Winwood が結成したバンドで、Stevie WinwoodCream にいた Eric ClaptonGinger Baker それに FamilyRick Grech とのスーパーグループ Blind Faith に参加したために一旦活動休止したものの、Blind Faith 解体後にまた活動を再開しています。[エブリ・マザーズ・サン(Every Mother's Son)]は、再活動後のアルバム[ジョン・バーレイコーン・マスト・ダイ(John Barleycorn Must Die)]の最後に収録されている、印象的なギターリフで始まり間奏部分ではオルガンが耳に残る7分にわたる曲です。

Quintessence は、インド音楽に影響を受けた Raga Rock のバンドで、メンバーはインド風の名前に改名してしまい、シタールやタンブーラといったインド楽器を組み込んだサウンドを作っていました。[シー・オブ・インポータリティ(Sea Of Immortality)]は、グループ名を付けた2ndアルバムに収録されている曲で、シタールとタンブーラのメンバーが抜け、サイケデリック・ロック色が濃くなったヒッピー系サウンドとなり、曲後半はギターのインタープレイがハードロック風に展開する曲となっています。

ドイツ出身のシンセサイザー・ロックグループが Tangerine Dream で、1970年にデビュー以来、現在まで活動を続けています。シーケンサーを全面的に使った電子音楽を主体とした前衛的な作品を製作していましたが、リズム・メロディ・ハーモニーといった要素を取込むようになり、映画のサウンドトラックの依頼を受けるようになると徐々にBGMとしての聴きやすさに傾き、ニューエイジ・ミュージックというジャンルへと移っていきました。[ドルフィン・ダンス(Dolphin Dance)]は、[アンダーウォーター・サンライト(Underwater Sunlight)]という海の美しさをテーマにしたアルバムの収録曲で、曲名にあるようにダンスを意識したポップな印象のインストゥルメンタルです。

Affinity は、女性ボーカル Linda Hoyle のハスキーな声と Lynton Naiff のオルガンが特徴的なジャズ・ロックバンドです。グループ名がタイトルのデビューアルバム1枚で解散してしまいますが、そのアルバムジャケットは「番傘をさして湖畔に独り佇む女性」という構図の寂寥感が漂う風景画で、このデザインをした Marcus Keef の代表作といわれているものです。5曲目に収録された[スリー・シスターズ(Three Sisters)]は、ハスキーボイスによる歌とともに間奏部分でのオルガンとギターのかけあいが印象的です。

アフロ・ロックバンド Osibisa と、ブラス・ジャズ・ロックバンド If のメンバーを中心に結成されたバンドが Zzebra です。ブルージー・ジャズにアフリカン・パーカッションというアフロ・テイストが加味された音楽で、グループ名を付けられたデビューアルバムに収録されている[アムソフィ(Amuso Fi)]もコンガやサックスが強調されファンクっぽいアフロ・ジャズ・ロックになっています。

Nazareth は、Deep Purple の前座を務めた際に実力を評価されたブリティッシュ・ハードロックバンドで、3枚目のアルバム[ラザマナズ(Razamanaz)]は Roger Glover がプロデュースを担当しています。[恐怖の夜トゥナイト(This Flight Tonight)]は、4枚目のアルバム[威光そして栄誉(Loud 'n' Proud)]からシングル・カットされた Joni Mitchell のカバー曲です。

[エンパイアーズ・ネバー・ラスト(Empires Never Last)]は、シンフォニック・プログレッシヴ・メタルといったサウンドで、Dream Theater と同じように重厚かつ壮麗でドラマティックに展開する構成になっている9分以上の曲です。Galahad は、イギリスの Pomp Melodic Rock の第2世代を代表するバンドの一つで、初期の頃のゆったりとした曲風から徐々にジャズやメタルの要素を取り入れ、ダイナミックでハードな質感に変わり、2003年のアルバム[イヤー・ゼロ(Year Zero)]では、John Wetton がゲストボーカルを担当するなど曲調を変えていき、2007年のアルバム[エンパイアーズ・ネバー・ラスト(Empires Never Last)]でコンセプトがしっかりしたバンド史上最高傑作を作り上げることとなりました。

ロンドンオリンピックで流れていた[炎のランナー(Chariots of Fire)]を作った Vangelis が所属していたギリシャのロックバンドが、Aphrodite's Child です。[4人の騎手(The Four Horsemen)]は、3枚目でラストとなるアルバム[666~アフロディーテズ・チャイルドの不思議な世界(666)]の収録されている曲で、静かに始まりますがサビの部分になるとロックティストが強く出てきます。[666]というアルバムは、新約聖書のヨハネの黙示録を題材としたトータル・コンセプトアルバムで、「4人の騎手」というのは小羊としてのキリストが七つの封印を解いていく際に最初の四つの封印が解かれた時に現れる四騎士を指しているものです。このアルバムには[子羊(The Lamb)]や[第7の封印(The Seventh Seal)]といった曲もあります。

女性ボーカルとヴァイオリンが特徴的な Curved Air の[バック・ストリート・ラヴ(Back Street Luv)]は、2枚目のアルバム[Second Album]からのシングルでボーカル主体の若干ポップでキャッチーなメロディーをもった全英4位となった曲です。女性ボーカルの Sonja Kristina 以外はメンバーチェンジを繰り返したバンドで、最初のヴァイオリニスト Darryl Way が一時離れていた時には、後に Roxy MusicU.K. で活動する Eddie Jobson が加入したり、Curved Air 解散後に The Police のドラマーとなり Sonja Kristina と結婚(後に離婚)する Stewart Copeland が在籍したりしていました。2008年に再結成してアルバム[リボーン(Reborn)]を発表しています。

The Mahavishnu Orchestra は、John Mclaughlin が作ったジャズ・フュージョン・ロックの草分け的なバンドで、マハヴィシュヌ(Mahavishnu)とは John Mclaughlin が崇拝したヒンドゥー教の導師から与えられた名前です。[精霊の出会い(Meeting Of The Spirits)]は、デビューアルバム[内に秘めた炎(The Inner Mounting Flame)]の1曲目で、ヘビィでアグレッシブなベースとドラミングの上でスリリングなギターとヴァイオリンのインタープレイにエレクトリック・ピアノのアドリヴが絡んでくる緊迫感に彩られた楽曲です。メタリックなパワー・リフとめくるめくインプロヴィゼーションが織りなす姿は、まるでメタルクリムゾンであるかのようで、2枚目のアルバム[火の鳥(Birds of Fire)]では全米15位というヒットを記録しています。

DerekRayPhilipShulman 三兄弟を中心に結成された Gentle Giant は、技巧派ジャズ・ロックに転調・変拍子や変則リズムにコーラスワークが加わったプログレッシブ・ロックにハード・ロックやポップスの要素を取り入れていったバンドです。[パンタグリュエルズ・ネイティヴィティ(Pantagruel's Nativity)]は、2ndアルバム[アクワイアリング・ザ・テイスト(Acquring The Taste)]の1曲目で、幻想的な導入部から多彩な楽器とコーラスワークによるめまぐるしく展開していく構成です。曲名の「パンタグリュエルズ」とは、フランス・ルネサンス期の人文主義者フランソワ・ラブレー(François Rabelais)の『パンタグリュエル物語』に出てくる巨人(=ジャイアント)の主人公のことです。

Sensational Alex Harvey Band は、Alex Harvey が結成したバンドで、ハード・ロックを基本にブルースやブギにシャンソンからタンゴ、そしてミュージカル曲など様々なサウンドを吸収し人気グループとなっていきます。[フェイス・ヒーラー(Faith Healer)]は2枚目のアルバム[ネクスト(Next)]に収録されている、いろいろなSoundEffectが盛り込まれていて印象的なギターリフも耳に残るハード・ロックですが、彼らの代表曲のひとつとされており2002年発売のベスト盤のタイトルにもなっています。

二人のオルガン奏者 Gary WrightMike Harrison が中心となって結成された Spooky Tooth は、サイケ・サウンドからゴスペル・フレイバーのヘヴィなアート・ロックへ、そして電子ノイズみたいな実験音楽とバリエーション豊かです。[ロスト・イン・マイ・ドリーム(Lost In My Dream)]はハードロックティストが絶妙な最高傑作といわれる2ndアルバム[スプーキー・トゥー(Spooky Two)]の収録曲で、はオルガンよりもベースとドラムが印象に残り、特にたたみかけるようなドラミングとスキャット風のコーラスが織りなすサウンドはプログレッシヴ・ロックのイメージが漂うスケール感のある独自の世界を描いています。ちなみに、Gary Wright はソロ転向後、シングル[夢織人(Dream Weaver)]で全米チャート3週連続2位、続くシングル[ラヴ・イズ・アライヴ(Love Is Alive)]も2週連続2位という記録を残しています。

Edgar Winter は、兄の Johnny Winter と音楽活動を行なっていましたが、ブルース色の強い Johnny から独立し作ったのが、The Edgar Winter Group です。[フランケンシュタイン(Frankenstein)]は、アルバム[ゼイ・オンリー・カム・アウト・アット・ナイト(They Only Come Out at Night)]の中の1曲で、シングルカットされた[ハンギンアラウンド(Hangin' Around)]のB面曲でしたが、ラジオDJが頻繁にかけることで評判となり、途中でAB面が入れ替えたところ、インストゥルメンタルとしては珍しく全米No1ヒットとなりました。この曲は、兄 Johnny と一緒に演奏していた頃のレパートリーで9分を超える長さであり、ラジオでかけてもらうために録音されたテープを切り貼りして作ったということから、フランケンシュタインの容貌になぞらえてネーミングされたということです。

サイケデリック・バンドとして有名な Hawkwind は初期の頃のメンバーであるSF作家 Michael Moorcock により、宇宙的な世界観も表現しスペース・(サイケデリック・)ロックともいわれています。彼らは、ヒッピー文化の影響からドラッグを音楽で表現する(トリップミュージック)というスタイルで、ヌードダンサー Stacia をもメンバーに加えて活動する中、シングル[シルバー・マシン(Silver Machine)]が全英3位となるヒットを記録します。この曲のボーカルは Lemmy Kilmister で、彼はドラッグに溺れバンドを解雇された後、パンク・ロックンロールという感じのバンド Moterhead を結成しています。ちなみに、Moterhead は Hawkwind のシングル[キングス・オブ・スピード(Kings Of Speed)]のB面曲のタイトルです。Hawkwind はメンバー間のイザコザから一時解散しますが、復活を果たした後に発表したシングルが[ショット・ダウン・イン・ザ・ナイト(Shot Down In The Night)]で、ライブ収録されており、ツイン・ギターにシンセが飛び交うメタリックなサウンドのハード・ロックです。

West Coast Consortium というメロトロンを導入したサイケデリック・ポップ・グループが改名したのが Consortium で、[世界の恋はキミのもの(All The Love In The World)]というスマッシュヒットがあります。[ホェア(Where)]は、いきなりベースとドラムのリフで始まると、すぐに静かなボーカルが響いて徐々に盛り上がり、そしてまた静から動へを繰り返した後、テンポアップしファズの効いたギターソロが延々と続く、という感じのけっこうプログレっぽい曲です。

第一期 Deep Purple のベーシストだった Nic Simper が新たに結成したハード・ロック・バンドが Warhorse です。[ノー・チャンス(No Chance)]は、グループ名を冠したデビューアルバムの2曲目で、ベースとドラムから始まりオルガンが絡みギターソロが流れるという前奏が85秒ほど続いた後にボーカルが入ってきます。後半にもオルガンソロが入るという、オルガンによる哀愁感が漂うへヴィさとプログレっぽさが混ざり合ったハード・ロックになっています。

Deep Purple の黄金期とよばれている第2期のボーカリストである Ian Gillan が結成したバンドが Ian Gillan Band で、ジャズ・ロックを基盤としており、最終的にはホーン・セクションを含んだ構成になっていくバンドです。[チャイルド・イン・タイム(Child In Time)]は、同名のデビューアルバムの収録曲ですが、第2期 Deep Purple のレパートリーであり、クラシックとの共演をしていた頃の第1期 Deep Purple の集大成ともいえる名曲でドラマティックな構成美を持つ楽曲です。Ian Gillan Band では、ロック・バラードといった感じにまとめられており、曲後半にはいわゆる「泣き」のエレキギターソロがフューチャーされています。

1980年前後のイギリスに、初期の Genesis をリスペクトした幻想的でドラマティックなサウンドを繰り広げるグループ勢が台頭してきました。ただ、創生期のプログレッシヴ・ロック・グループの特徴ともいえる様々な音楽ジャンルとの融合を図り、前衛的でかつ先取性のある活動(正にプログレッシヴ=先進的)ではなく、壮麗華美な楽曲構成を目指すものであったため、ネオ・プログレッシヴとか、ポンプ・ロック(POMP…“壮麗、華麗”という意)と呼ばれていました。その創始者は Marillion というバンドですが、代表的なグループとして PendragonArena とともに IQ があげられます。[ボーン・ブリリアント(Born Brilliant)]は、2004年に発表されたアルバム[ダーク・マター(Dark Matter)]に収録されている曲で、ポンピングなリズム・リフが繰り返され若干ポップな印象がありつつ、終盤にかけてのギターソロとコーラスによる浮遊感の中でエンディングを迎えます。

Twelfth Nightポンプ・ロックの代表的なグループの一つで、1978年に結成され、1988年にいったん解散していますが、2007年に再結成しています。最初の頃はMusicCassette(カセットテープ)により自分たちの作品を発表しており、[クリープショウ(Creepshow)]もそのうちの1曲ですが、彼らの代表曲といえる楽曲で、1984年のロンドン・ライブのビデオを[Creepshow]とネーミングしています。ギターのアルペジオとボーカルだけで静かに始まり、音の厚みが増してヘビーなサウンドになり、メロディアスに変わり、リズミカルへと移り、と様々に曲調が変わっていき、終盤にはギターソロが響き渡った後、ドラムロールで幕を閉じ、そして歓声や拍手が聞こえ、ライブ録音だったとわかるという感じです。
ちなみに、Twelfth Night とは、クリスマスのお祝いの最終日である顕現日(けんげんび…エピファニー)の夜をいいます。12/25から12日後の1/6に東方の三博士により「キリストが神の子として公に現れた」と記念された日で公現祭とも呼ばれ、クリスマス飾りをはずしてクリスマスが終わり平常に戻る日です。

Rick Wakeman は、Yes のキーボディストとして有名ですが、Yes 加入前のレコード会社との契約により発表することとなったソロ・アルバムが[ヘンリー八世の六人の妻(The Six Wives of Henry VIII)]で、[クレーヴのアン(Anne Of Cleves)]が収録されています。このアルバムは、Nancy Morrison の「ヘンリー八世の私生活(The Private Life of Henry VIII)」という本にインスパイアされ、ヘンリー八世の6人の妻ひとりひとりを題材とした曲を作ろうと考えて出来あがったもので、全部で6曲構成になっています。Yes 活動期間中のアルバムで Yes メンバーが協力しており、この曲では Alan White がドラムをたたいていて、ほぼ Yes 風サウンドのキーボード主体のインストゥルメンタルになっています。

未だプログレッシヴ・ロックという言葉が生まれる前の1968年に結成され、ジャズ・ロックといわれているバンドが Colosseum です。ドラム担当の Jon Hiseman を中心とした、ボーカル・ギター・ベース・キーボードにサックスを含むグループです。[ザ・ケトル(The Kettle)]は、2ndアルバム[ヴァレンタイン組曲(Valentyne Suite)]の1曲目で、ブルージーなハード・ロック風のヘビィサウンドで後半部分はメンバーそれぞれのインタープレイが繰り広げられます。タイトル曲はクラシカルなオルガンが印象的なインストゥルメンタルで、プログレの名曲と言われています。しばらく活動して解散しますが、1994年に Colosseum II として再結成しています。解散時期に、Jon Hiseman はベースの Mark ClarkeTempest を結成し、Allan Holdsworth を見出しています。ボーカルの Chris Farlowe はソロとして、Mick JaggerKeith Richards による[アウト・オブ・タイム(Out Of Time)]で全英1位を記録し、その後 Atomic Rooster に参加していました。

Jimi Hendrix の愛弟子の Randy WolfeCalifornia という愛称をもらい、Randy California と名乗って、1967年に出身地であるカリフォルニアのロサンゼルスで、ジャズベースのサイケデリックバンド Spirit を結成します。メンバーには、Randy California の義父である Ed Cassidy が含まれており、Taj MahalRy CooderRising Sons というバンドを結成した経験の持ち主です。[フレッシュ・ガーベイジ(Fresh Garbage)]は、グループ名をタイトルにした1stアルバムに収録されているサイケ風サウンドで、間奏部分でポップなキーボード・ソロが聴けます。また、Jimmy Page が、このアルバムの中の[タウルス(Taurus)]から[天国への階段(Stairway To Heaven)]のギターフレーズを取り入れたという話があり、ちょうどこの頃、Led Zeppelin はサポートバンドとしてツアーに同行していました。

18世紀のイギリスの劇作家 John Gay が貴族ではなく一般庶民の為に作った音楽劇「乞食オペラ(The Begger's Opera)」の名を採用した Beggar's Opera は、1969年に Ricky Gardiner により結成されました。バンド名の由来の通り、はっきりと聞きとりやすいボーカルと多彩なキーボードによる馴染み易いポップな感じのサウンド作りで6枚のアルバムをリリースして1975年に解散してしまいますが、1980年に再結成、2007年に再々結成しています。3rdアルバム[宇宙の探訪者(Pathfinder)]に収録されている[マッカーサー・パーク(MacArthur Park)]は、俳優 Richard Harris の1968年に全米2位となった大ヒット曲をプログレッシヴ・ロック風にアレンジしてカバーしたものです。Richard Harrisカンヌ国際映画祭男優賞を受賞した名優で、ハリー・ポッターシリーズの1~2作目で魔法学校の校長アルバス・ダンブルドアを演じています。また、この曲は Donna Summerディスコ風のカバーをして1978年に全米1位を記録しています。原曲以外のダンス・ビートのパートを加えた4部構成の17分33秒に及ぶ組曲にしており、聴きごたえがあるものになっています。

フルート奏者を含みムーディーなブルースを聴かせる5人組のR&Bバンドとして The Moody Blues は1964年にデビューします。後に Paul McCartneyWings に加入する Denny Laine が在籍しており、1965年には[ゴー・ナウ!(Go Now)]が全英1位/全米10位の大ヒットを記録します。しかし、バンドのフロントマンであった Denny Laine を含む2人が脱退してしまい、新たにメンバーを補充し、レコード会社側からの要請を受けクラシカルなサウンドへと変貌し、コンセプト・アルバム[デイズ・オブ・フューチャー・パスト(Days Of Future Passed)]を発表します。オーケストラをバックにした新しい演奏形態で、プログレッシブ・ロックというジャンルの草分けとされており、最高傑作とされる[サテンの夜(Nights In White Satin)]が収録されています。その後は、代表作といわれる[童夢(Every Good Boy Deserves Favour)]を含む3枚の全英1位アルバムをリリースし、プログレの頂点を極めます。[ハイヤー・アンド・ハイヤー(Higher and Higher)]は、全英2位となった5thアルバム[子供たちの子供たちの子供たちへ(To Our Children's Children's Children)]の1曲目で、砂嵐のようなSEで始まりナレーションのようなボーカルが続くハードな印象の曲です。80年代以降になると、Yes にいた Patrick Moraz が加入し、ポップな感じのアルバム[魂の叫び(Long Distance Voyager)]で全米1位になるなど、メンバーチェンジをしながら活動を続けています。

Led ZeppelinDeep Purple とともにブリティッシュ・ハード・ロックのパイオニアといわれるバンドの一つが Uriah Heep で、バンド名は19世紀のイギリスの文豪 Charles Dickens の長編小説 David Copperfield の大悪人の名前から拝借したとのことです。オルガンが特徴的なシンフォニックなサウンドを得意とすることから、プログレッシヴ・ハードといった見方もされており、アルバムのジャケットを Roger Dean が担当したり、一時期 John WettonMark Clarke が加入していたこともあります。バンドの代表作は3rdアルバム[対自核(Look At Yourself)]で、4th[悪魔と魔法使い(Demons And Wizards)]と5th[魔の饗宴(The Magician's Birthday)]をあわせ3部作と呼ばれ人気が高く評価されています。[虹の悪魔(Rainbow Demon)]は4thアルバムに収録されており、印象的なオルガンのリフと重たいコーラスが響くというスローでヘヴィなサウンドに圧倒される曲といった感じです。

ギターレスでツィンキーボードという特異な編成の Greenslade は、解散した Colosseum のキーボードを担当していた Dave Greenslade が、Colosseum の初代ベース担当の Tony Reeves を誘って結成したバンドで、King Crimson でドラムを叩いていた Andrew McCulloch と、旧知の Dave Lawson がキーボード担当として加わり、プログレのスーパーグループといったメンバー構成になっています。キーボード・アンサンブルのメロディアスでシンフォニックなサウンドで、1stアルバムはジャケットを Roger Dean が担当した、いかにもプログレといった作品に仕上がっています。[ベッド・サイド・マナーズ(Bedside Manners Are Extra)]は、同名の2ndアルバムの1曲目で、ベースとピアノのリズムに物憂げなボーカルがまとわりついてくるしっとりとしたナンバーですが、途中で入るユーモラスなシンセサイザーのソロが軽やかな雰囲気を醸し出しています。その後、ポップさやジャズやロックのティストが強いサウンドに変わっていき、一度解散しますが、2000年に再結成して、また抒情的でリリカルな世界を作り出しているようです。

Soft Machine の結成メンバーであった Robert Wyatt が脱退後に作ったバンドが Matching Mole で、SOFT MACHINE のフランス語読みである MACHINE MOLLE をもじって命名したとのことです。Caravan を脱退した David Sinclair のオルガンやメトロトンがサウンドを特徴づけており、[オー・キャロライン(O Caroline)]も、しっとりとしたメロトロン・フルートとピアノを伴奏にセンチメンタルでメランコリックなボーカルが響くバラードで、バンド名を付けたデビューアルバムの最初に収録されています。2ndアルバム[リトル・レッド・レコード(Matching Mole's Little Red Record)]になると David Sinclair は脱退してしまいますが、ゲストミュージシャンとして Brian Eno が参加し、アルバムのプロデュースは Robert Fripp が担当し、ここで Frip & Eno が出会うこととなります。メンバー個々の活動が活発化してバンドは一時解散しますが、Robert Wyatt が3rdアルバム作成を考えていた時に窓から転落して下半身不随となってしまい、そのまま頓挫してしまいます。

Arthur Brown というと、Carl Palmer が在籍していた The Crazy World Of Arthur Brown が有名で、このバンドで全英1位・全米2位のSingle[ファイア(Fire)]をリリースしています。Carl Palmer は、このヒットの後にバンドに参加しますが、Vincent Crane とともに脱退して Atomic Rooster を結成します。Arthur Brown は、バンドを再編成し Arthur Brown & Kingdom Come (Arthur Broun's Kingdom Come) を結成することとなり、途中から LizardKing Crimson のドラマー Andy McCulloch も参加します。しかし、[スピリット・オブ・ジョイ(Spirit Of Joy)]が収録されている3枚目のアルバム[ジャーニー(Journey)]は、ドラマー不在でドラムマシンを使用しています。この曲も、ドラムマシンの単調なリズムが特徴的であり、イントロと短い間奏部分はプログレ風ですが、ボーカルパートは「Spirit Of Joy」というフレーズが耳に残るロックサウンドになっています。このアルバムの後、Arthur Brown はバンドをシンセサイザー等を担当していた Victor Peraino に譲り、自らは2002年から The Crazy World Of Arthur Brown 名義で活動を行なっているようです。

Barclay James Harvest というバンドは、後に The Enid を結成する Robert John Godfrey が指揮をとったオーケストラとロックを融合するサウンド指向でスタートします。その後 Robert John Godfrey と別れてオーケストラを利用せずに John Lees のギターと Stuart Wolstenholme のキーボードによるメロディアスなサウンドへと変貌するタイミングでリリースしたアルバム[宇宙の子供(Everyone Is Everybody Else)]の1曲目に[宇宙の子供(Child of the Universe)]が収録されています。このアルバムで一番特徴的な楽曲が1曲目だったので、その曲名がアルバムタイトルに採用されたのでしょう。ピアノを伴奏にボーカルが歌いあげていくスタイルになっているドラマティックに展開するシンフォニック調ロックです。続けてファンタジックな幻想美を表現するアルバムを発表していきますが、1998年に John Lees がプログレ系、ベースを担当していた Les Holroyd がポップ系へと分裂し、それぞれ John Lees' Barclay James HarvestBarclay James Harvest Featuring Les Holroyd というバンド名で活動することとなります。今回 PROG ROCK に収録されたのは John Lees' Barclay James Harvest によるライブ演奏です。

ロック・ワークショップというジャズ・ロック・バンドを結成したギタリストの Ray Russell が、よりロック色の強いサウンドを実現しようとボーカル兼キーボード担当の Alan Greed とドラムス担当の Alan Rushton の3人で [ランニングマンRunning Man] というアルバムを作りました。アルバム制作では、ゲストミュージシャンとしてトランペットやサックス・プレイヤーが協力しています。Ray Russell の実験的要素の濃いサウンド作りから、タイトル曲である [ランニングマン(Running Man)] も、ベースとドラムのリズムセクションが延々と繰り返されるようなリフに続き、スキャットのようなボイスが入り込んできて、やっと曲らしくなったと思ったら突然エンディングを迎えてしまうという、前衛的というか革新的というかプログレッシヴといってしまえるような展開になっています。このワーキンググループは1枚のアルバムしかリリースしないまま、解消されてしまったようです。

父親が持っていた Pink Floyd の[炎~あなたがここにいてほしい(Wish You Were Here)]を聴いてギターを弾き始めたという Rob Thompson は、The Storys の主要メンバーの一人で、グループ解散後のソロデビューアルバム[ダスト(Dust)]のタイトルソングをラジオ放送用に編集したバージョンが [ダスト(Dust (Radio Edit))] です。The StorysSteve Balsamo を中心に2003年に結成された6人組のウェストコースト風サウンドを演奏するグループで、Elton John に見出され、Joe CockerCeline Dion などのサポート・バンドをしていましたが、2010年に解散しています。Rob Thompson は、プログレ系のギタリスト David GilmourAdrian BelewRobert FrippSteve Howe を敬愛しており、ソロデビュー作ではギターを主体としていますが、この楽曲はボーカルメインのロックバラードになっています。

1980年代に、いかにもプログレバンドという形で現れたのが Marillion です。当初は John Ronald Reuel Tolkien 作の「指輪物語(The Lord of the Rings)」の前段の物語である「シルマリルの物語(The Silmarillion)」から命名した Silmarillion という名前でしたが、グループを象徴するボーカリストであり詩人である Fish (Drek Dick) が加入した頃には Marillion に変更しています。1983年発表のデビューアルバム[独り芝居の道化師(Script For A Jester's Tear)]は、グループ名の由来につながるストーリー性を重視した神秘的な雰囲気漂うコンセプトアルバムであり、構築美を追求した Peter Gabriel 在籍時の Genesis を思わせる完成度の高さで一躍脚光を浴びます。King CrimsonEmerson, Lake & Palmer が解体し、Yes など他のプログレバンドが衰退していく当時、プログレサウンドに飢えていたファンからの熱狂的な支持を集め、 Neo Progressive または Pomp Rock と呼ばれるムーブメントを牽引し、同様なコンセプトアルバムを次々発表しますが、1988年にグループの看板である Fish が突然脱退を表明しソロへ転向してしまいます。しかし、その後 Steve Hogarth をボーカリスト専任として加え、ポップでキャッチーなサウンドにモダンなジャケットデザインという時代性を取り入れた進化をし、1994年にはアルバム[ブレイヴ(Brave)]という傑作をリリースします。[ユーアー・ゴーン(You're Gone)] は、2004年のアルバム[マーブルズ(Marbles)]に収録された、リズムセクションがはっきりとしたエレクトリカルなサウンドの楽曲で、シングルカットされてUKチャート7位というヒットを記録しています。


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