アビイ・ロード~ビートルズ|音泉日記~音楽の温泉~

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アビイ・ロード~ビートルズ

ザ・ビートルズ・LPレコード・コレクション」がデアゴスティーニ(DeAgostini)社から創刊され、全23号でビートルズの公式オリジナル版とコンピレーション版のLP(180g重量盤レコード)を隔週で発売されます。その創刊号が「アビイ・ロード」です。


[アビイ・ロード(Abbey Road)]は the Beatles の11作目のイギリス公式オリジナル・アルバムとして、1969年2月22日から8月25日までレコーディングをし、1969年9月26日にイギリスで発売されています。1970年5月8日に the Beatles の最後のオリジナル・アルバム[レット・イット・ビー(Let It Be)]が発売されますが、これは1969年1月2日から1月31日までのゲット・バック・セッション音源をアルバム化したもので、それ以降にレコーディングが行なわれた[アビイ・ロード]が事実上のラスト・アルバムであると長いこといわれていました。しかし、1990年に明らかになったレコーディング状況の詳細を確認すると、[レット・イット・ビー]の4曲目「アイ・ミー・マイン(I Me Mine)」は1970年1月3日の録音であり、また、以前から判明していたことではあるが Phil Spector がリプロデュースした際にオーケストラ等のオーヴァー・ダビングをしているという点からも、今では[レット・イット・ビー]が the Beatles 最後のアルバムとして認められています。

the Beatles は1966年のアメリカ・ツアーを最後にライブ活動をやめ、スタジオ・レコーディング・ミュージシャンとなりますが、曲作りに各人がこだわるようになり[ホワイトアルバム(The Beatles)]を制作する頃には、楽器を全て一人で演奏しオーヴァー・ダビングで曲を作り上げてしまいバンドが存在する意味が無くなるようなスタイルをとってしまいます。また、マルチトラックレコーディングができるため、メンバーは各自のパートをそれぞれ個別に録音しても楽曲として仕上げることが出来、顔を会わせる必要もなくなり意思疎通がままならないといった事態を招きます。それを憂いた Paul McCartney が「原点に立ち戻ってやりなおそう= Get back」というコンセプトで、デビュー時と同じようにオーヴァー・ダビングをしないアルバムを制作し映像として記録しておく、というのがゲット・バック・セッションです。1969年1月30日にはアップル本社ビルの屋上で「ルーフトップ・コンサート」として有名な2年5ヶ月ぶりのライヴ・パフォーマンスも行ない、先行シングルとして「ゲット・バック(Get Back) / ドント・レット・ミー・ダウン(Don't Let Me Down)」をリリースしますが、アルバム[ゲット・バック]はプロデュースを George Martin ではなく Paul McCartney が連れてきた Glyn Johns に依頼したところ編集作業に行き詰まってしまい、この時点では完成しませんでした。後に、Phil Spector がオーヴァー・ダビング等のプロデュースをしてアルバム[レット・イット・ビー]として発表することとなりますが、オーヴァー・ダビングをしないというコンセプトが無視されたことに対し Paul McCartney がオーヴァー・ダビング部分を除き、映画 『レット・イット・ビー』で聴けるサウンドに限りなく近くなるようにリミックスした[レット・イット・ビー...ネイキッド(Let It Be... Naked)]を2003年11月17日にリリースしています。
アルバム[ゲット・バック]をリリースできなかったことから、the Beatles のメンバーはあらためてアルバムをちゃんと制作しようと思い、 Paul McCartneyGeorge Martin にプロデュースをお願いして完成させたものが[アビイ・ロード]です。
1曲目「カム・トゥゲザー(Come Together)」は John Lennon が作った「ビートルズの中で一番好きな曲」だというヘビーナンバーです。
2曲目「サムシング(Something)」は George Harrison が作ったバラードロックで、彼の最高傑作といえ、the Beatles の公式発表曲の中で唯一 Lennon-McCartney ではないシングルA面となった曲(カップリングは両A面扱いの「カム・トゥゲザー」)です。また、このシングルはイギリスでは発売済アルバムから初めてシングルカットされたもので、全米では1位となったものの全英では4位止まりでした。
3曲目「マックスウェルズ・シルヴァー・ハンマー(Maxwell's Silver Hammer)」は Paul McCartney が作った曲で、ゲット・バック・セッション時にはできあがっていました。
4曲目「オー!ダーリン(Oh! Darling)」も Paul McCartney が作った曲で、John Lennon が気に入り「俺が歌えばもっといい曲になった」とコメントしており、アルバム[ザ・ビートルズ・アンソロジー3(The Beatles' Anthology 3)]には二人でデュオで歌うバージョンが収録されています。
5曲目「オクトパス・ガーデン(Octopus's Garden)」は Ringo Starr の曲で、the Beatles の公式発表曲の中で単独でクレジットされた楽曲は、この曲と[ホワイトアルバム]収録の「ドント・パス・ミー・バイ(Don't Pass Me By)」の2曲のみです。
6曲目「アイ・ウォント・ユー(I Want You (She's So Heavy))」は John Lennon が作った曲で Ono Yoko への想いをひたすら繰り返したものとのことです。
7曲目「ヒア・カムズ・ザ・サン(Here Comes The Sun)」はLPではB面最初の曲で、George Harrison が作ったアコースティックなナンバーで冬から春への季節感を歌ったものであることから日本人の共感を呼び、日本でのみシングルカット(カップリングは「オー!ダーリン」)されています。
8曲目「ビコーズ(Because)」は John LennonBeethoven のピアノソナタ「月光」を Ono Yoko が上下逆さまにした譜面で弾いたメロディにインスパイアされて作られたという話があり、John LennonPaul McCartneyGeorge Harrison 3人の声を3回重ねたコーラスとなっており、Paul McCartneyGeorge Harrison はアルバムで一番好きな曲と語っています。
9曲目「ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー(You Never Give Me Your Money)」は Paul McCartney が作った曲で the Beatles が設立した会社アップルが財政難に陥ったことを歌った曲ですが、この曲から始まるメドレーが[アビイ・ロード]を特徴づけるものとなっています。このメドレーは、未だ断片的にしかできていなかったメロディーをつなげて組曲風にまとめあげるという Paul McCartney のアイデアからうまれたもので、Paul McCartneyRingo Starr は「B面のメドレーは僕らの最高傑作のひとつ」と発言しており、ローリング・ストーン誌は「本作のB面のみで『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』に匹敵する」と評しているほどです。
10曲目「サン・キング(Sun King)」は John Lennon が作った「ビコーズ」と同じ3声コーラスの曲で、曲中のスペイン語部分は「なんとなく意味ありげに並べてみた」とコメントしています。
11曲目「ミーン・ミスター・マスタード (Mean Mr. Mustard)」も John Lennon が作ったホームレスについて歌った曲ですが、メドレーとしての関係性を持たせるために歌詞中に現れる女性の名前を仮歌時は「シャーリー」としていたのを次曲に合わせて「パン」に変えたそうです。
12曲目「ポリシーン・パン(Polythene Pam)」も John Lennon が作った曲で、レコーディング時は「ハー・マジェスティー(Her Majesty)」が11曲目と12曲目の間に挟まれていたそうですが、Paul McCartney が削除すると決め、John Lennon が作った曲が三連続になったようです。ところで「ポリシーン」とはポリエチレンの別称で、ポリ袋をかぶった女の子という感じです。
13曲目「シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウインドー(She Came In Through The Bathroom Window)」は Paul McCartney が作った曲で、風呂場の窓から女性の空き巣が入られたという経験を歌ったもので、この曲でメドレーは一休止となります。
14曲目「ゴールデン・スランバー(Golden Slumbers)」からメドレーの後半部分が始まりますが、この曲は Paul McCartney が1603年に発表された Thomas Dekker の子守唄をベースに作られたもので、John Lennon は自動車事故で入院中であり演奏に参加していません。
15曲目「キャリー・ザット・ウェイト(Carry That Weight)」も Paul McCartney が作った曲で、途中に歌詞の関連性もあり「ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー」のメロディが挟まれておりメドレーとしての一体感を生んでいます。
16曲目「ジ・エンド(The End)」も Paul McCartney が作ったメドレーを締めくくる曲です。Ringo Starr のドラムソロに Paul McCartneyGeorge HarrisonJohn Lennon のギター・ソロがリレーで入っており、「ハー・マジェスティー」がクレジットされるまでは最終行に位置し、このアルバムのレコーディングを以て解散したと考えられていたので、the Beatles の最後を飾るにふさわしい曲とみなされていました。
17曲目「ハー・マジェスティー」は不要とされた曲でしたが、レコーディングエンジニアが「ビートルズが録音したものは何でも残しておく」という鉄則から、マスターテープの最後に20秒ほど曲間を空けて残しておいたところ、それを面白いアイデアとみなし、メドレーのアンコールであるかのように、しかもジャケットには曲名をクレジットせず歌詞カードにも記載しないで隠しトラックとして発売したとのことです。

AbbeyRoad_Variation

[アビイ・ロード]は楽曲ばかりでなく、ジャケット写真も非常に有名で、多くのアーティストがトリビュートして真似をしたりパロディ化したりしています。表面にグループ名もアルバム名も無いというのは、the Beatles 初の試みでした。このジャケットについては、いろいろ伝説めいた話が残されています。エヴェレストで写真撮影しアルバムタイトルを「エヴェレスト」にしようという提案に対し、Paul McCartney がレコーディングを優先したい気持ちから「ちょっとスタジオの外に出て写真を撮り、その通りの名前であるアビイ・ロードをアルバム名にすれば」と応えたという話があります。また、ジャケット写真で Paul McCartney だけが目をつぶり裸足であり踏み出している足が右足と一人だけ違い、左利きなのにタバコを右手に持っているのを不自然ととらえ、路上に駐車しているフォルクスワーゲンのナンバープレートが「28IF」であること「もし(IF) Paul が生きていれば28歳~その時 Paul は27歳でしたが~」と解釈し、白スーツの John Lennon を「牧師」、黒スーツの Ringo Starr を「葬儀屋」、目をつぶって裸足の Paul McCartney を「死人」、ラフなデニム姿の George Harrison を「墓堀人」と見立てた「ポール死亡説」が生まれています。これに対しは、Paul McCartney 自身が1993年に発表したライブ盤[ポール・イズ・ライブ(Paul Is Live)]で、パロったジャケット写真を作り、きちんと靴を履き左足で踏み出し写り込んだフォルクスワーゲンのナンバープレートを発売当時51歳であったことから「51IS」とし、アルバムタイトル自体も「ポールは生きている」とシャレています。撮影場所となった横断歩道は、ビートルズファンの聖地となり景観の保存が必要と判断され、英国政府が2010年12月に英国の文化的・歴史的遺産に指定しています。

アビイ・ロード

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1. Come Together - カム・トゥゲザー
2. Something - サムシング
3. Maxwell's Silver Hammer - マックスウェルズ・シルヴァー・ハンマー
4. Oh! Darling - オー!ダーリン
5. Octopus's Garden - オクトパスズ・ガーデン
6. I Want You (She's So Heavy) - アイ・ウォント・ユー
7. Here Comes The Sun - ヒア・カムズ・ザ・サン
8. Because - ビコーズ
9. You Never Give Me Your Money - ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー
10. Sun King - サン・キング
11. Mean Mr. Mustard - ミーン・ミスター・マスタード
12. Polythene Pam - ポリシーン・パン
13. She Came In Through The Bathroom Window - ア・デイ・イン・ザ・ライフ
14. Golden Slumbers - ゴールデン・スランバーズ
15. Carry That Weight - キャリー・ザット・ウェイト
16. The End - ジ・エンド
17. Her Majesty - ハー・マジェスティー

AbbeyRoad_Back



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