ボヘミアン・ラプソディ~クィーン|音泉日記~音楽の温泉~

ボヘミアン・ラプソディ~クィーン

映画『ボヘミアン・ラプソディ(Bohemian Rhapsody)』は、イギリスのロックバンド Queen のボーカリスト Freddie Mercury の壮絶な生き様を、ほぼ事実通りに描いた伝記です。

クィーン(Queen)
・フレディ・マーキュリー(Freddie Mercury) - Vocal & Piano
・ブライアン・メイ(Brian May) - Guitar
・ロジャー・テイラー(Roger Taylor) - Drums
・ジョン・ディーコン(John Deacon) - Bass

Queen は、1971年に活動を開始し、1974年の「キラー・クィーン(Killer Queen)」が全英2位、全米12位となることで注目されるようになり、1975年の来日では熱狂的な歓迎を受けます。同年10月に発売された「ボヘミアン・ラプソディ」は全英で9週連続1位となり、収録アルバム[オペラ座の夜(A Night At The Opera)]も1位を記録し、人気を不動のものとします。次のアルバム[華麗なるレース(A Day At The Races)]も全英1位となり、「ウィ・ウィル・ロック・ユー(We Will Rock You)」や「伝説のチャンピオン(We Are The Champions)」が収録されたアルバム[世界に捧ぐ(News Of The World)]でワールドワイドなバンドとなります。
全米1位となったアルバムは1980年の[ゲーム(The Game)]ですが、シングルでは、1979年の「愛という名の欲望(Crazy Little Thing Called Love)」がバンド初の全米1位を記録し、1980年の「地獄へ道づれ(Another One Bites The Dust)」は全米での最大ヒットシングルとなります。しかし、全世界での成功を収めるにつれ、バンドの目指す音楽の方向性が混迷し始め、活動が小休止したりソロ活動が活発化したり、徐々にメンバー間の意思疎通が悪くなってしまい解散の危機を迎えます。
それを救ったのは、1985年7月13日のライヴエイド(LIVE AID)への出演で、このパフォーマンスでバンドの気持ちが再結集されることとなりますが、1986年のツアー中に Freddie Mercury の体調が悪くなってしまい、その後はコンサートは行なわれなくなってしまいます。1987年頃に Freddie Mercury はエイズを発症し始めたようですが、そのことを周囲には語ることなく、音楽活動を続けていきます。製作したアルバムはアメリカではふるわなかったもののイギリスでは1984年の[ザ・ワークス(The Works)]以降は全て1位を記録するなど、順調に推移をしていくものの、病魔は徐々に体を蝕んでゆき、やつれて衰えた容姿となり、ついに1991年11月23日になりHIVテストが陽性でエイズに罹患しているとの声明を発表しますが、その翌24日に免疫不全で引き起こされた肺炎により亡くなってしまいます。死後、Queen の楽曲は世界中でチャートインすることとなりますが、イギリスではシングル「ボヘミアン・ラプソディ」が再び1位となり、イギリス史上初の同一曲2度目の1位という記録を打ち立てます。
残された Queen のメンバーのうち、Brian MayRoger Taylor は、バッドカンパニー(Bad Company)のボーカルであるポール・ロジャース(Paul Rodgers)を迎えて、2005年から2009年までクイーン+ポール・ロジャース(Queen + Paul Rodgers)として活動をし、続けてオーディション番組でアダム・ランバート(Adam Lambert)をスカウトしクイーン+アダム・ランバート(Queen + Adam Lambert)として活動を継続しています。

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映画の構想は、2010年9月に遡ります。Queen のギタリスト Brian May が、BBC(イギリス放送協会)のインタビューで「バンドの歴史に関する映画プロジェクト」の企画を話します。当初は英国アカデミー賞を受賞した経験を持つサシャ・バロン・コーエン(Sacha Baron Cohen)が Freddie Mercury を演じる予定でしたが、映画の方向性の食い違いから、2013年12月に主演俳優が The Rolling Stones のキース・リチャーズ(Keith Richards)を演じたことのあるベン・ウィショー(Ben Whishaw)に代ります。しかし、今度は脚本などの制作上の問題が発生してしまいますが、2015年11月にアンソニー・マクカーテン(Anthony McCarten)の脚本で、『ボヘミアン・ラプソディ』というタイトルで進行中であることが明らかになります。2016年11月には主演がラミ・マレック(Rami Malek)と決定し、撮影が2017年7月頃より始まり同年末までに終了します。
予告編が2018年5月18日に公開されると、24時間で500万回再生され、YouTubeのトレンド・ビデオで1位となります。
映画の封切は、イギリスが2018年10月24日、アメリカが2018年11月2日、日本は2018年11月9日で、その他、フランス、スイス、韓国など世界各国で公開されますが、精巧なライブシーンと Freddie Mercury 役の Rami Malek の演技が評判となり、どの国でも上映が延長され爆発的なヒットとなり、興行収入は音楽伝記映画のジャンルで史上1位を記録します。
そして、2018年の第76回ゴールデングローブ賞で、ドラマ部門の作品賞と主演男優賞を獲得し、第91回アカデミー賞では作品賞を含む5部門にノミネートされて、主演男優賞・編集賞・録音賞・音響編集賞の最多4冠を獲得します。

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映画の脚本としては、若干史実とは異なる部分があるものの、バンドの結成から1985年のライヴエイドのパフォーマンスまでが描かれています。
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Freddie Mercury が、Brian MayRoger Taylor のバンドを見にいくと、ちょうどボーカルが脱退したところであったため、バンドに参加することとなり、そこに John Deacon が加わり、Queen が結成されることになります。その頃、Freddie Mercury はブティックの店員メアリー・オースティン(Mary Austin)と恋に落ち、好きな音楽をすることもでき、「キラー・クィーン」がヒットし、創作活動が花を開くようになります。そして、永遠の名曲「ボヘミアン・ラプソディ」を作り上げ、スターダムへと駆け上がっていきますが、その頃、Freddie Mercury は自身のセクシャリティに気付きます。Mary Austin にバイセクシャルであると伝えますが、彼女からはゲイと告げられ距離を置かれてしまいます。孤独を感じた Freddie Mercury は、Mary Austin が指摘するとおり、男性との恋愛を求め、そこでジム・ハットン(Jim Hutton)と出会います。しかし、彼との関係はうまくいかなくなり、バンド活動の方もメンバー間の心が離れていき、アルコールやドラッグに溺れる退廃的な生活を送るようになります。それを心配した Mary Austin が、Freddie Mercury のもとを訪れ、Queen というバンドが自分の居場所であり大切にすべきものであると諭してもらい、目を覚ますこととなります。あらためて、Queen として活動することをバンドメンバーと誓い合い、ライブエイドへの出演をバンドの復活ステージと決めますが、体調不良を感じていた Freddie Mercury は、病院の検査でエイズに感染していることを知ります。そのことをメンバーに告げ、また Jim Hutton とも再会を果たし、ライブエイドを自らの最後のステージととらえ、そして最高のパフォーマンスで成功させます。映画のラストシーンでは、実際の Freddie MercuryQueen の映像とともに、彼の死と、最後まで Jim Hutton が傍にいたこと、Mary Austin が彼を支え続けたこと、そして Freddie Mercury を称える形でエイズ患者支援基金『マーキュリー・フェニックス・トラスト』が設立されたことが語られます。
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史実としては、Freddie Mercury はエイズに感染していることを死の直前まで隠し通していたなど、異なる部分もありますが、Brian May は、ドキュメンタリーではなく映像作品として存在しているため、全ての出来事が順序立てて正確に描写されているわけではないものの、主人公の内面は確かに表現されているものと思う、と話しています。


映画『ボヘミアン・ラプソディ』のオリジナル・サウンドトラックがリリースされています。
サウンドトラックということでオープニングは、映画の音楽監督であった Brian MayRoger Taylor の手による、映像スタート時の「20世紀フォックス・ファンファーレ」を収録しています。
収録曲は、ほぼ Queen のベスト盤といったイメージになりますが、映像として使用されている通りとなっており、ストーリーの都合でカットされたところがフルコーラスで味わうことができます。
貴重な音源としては、Brian MayRoger Taylor が結成していたスマイル(Smile)というバンド時代の楽曲「ドゥーイング・オール・ライト」が収録されている点と、今まで未発表であった1979年パリで行なったライブの「ファット・ボトムド・ガールズ」、そして Brian May がギターを追加レコーディングした「ドント・ストップ・ミー・ナウ」があります。
また、「ウィ・ウィル・ロック・ユー」はスタジオ録音とライブ音源をミックスしたバージョンです。
ボヘミアン・ラプソディ」は、スタジオ録音とライブエイドでの演奏の2パターンが収録されていますので、聴き比べてみるのを面白いのではないでしょうか。
映画のライブエイドのシーンでは「ボヘミアン・ラプソディ」「レディオ・ガガ」「AY-OH」「ハマー・トゥ・フォール」「愛という名の欲望」「ウィ・ウィル・ロック・ユー」「伝説のチャンピオン」を収録していますが、映画本編では「愛という名の欲望」「ウィ・ウィル・ロック・ユー」が省かれてしまったため、サウンドトラックCDには5曲分が収められています。リリースされたBlu-ray盤では、映画として上映されなかった楽曲を含んだ完全版を特典映像として鑑賞することができます。

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1. 20世紀フォックス・ファンファーレ - 20th Century Fox Fanfare
2. 愛にすべてを - Somebody To Love
3. ドゥーイング・オール・ライト...リヴィジテッド) - Doing All Right ... revisited (Performed by Smile)
4. 炎のロックン・ロール(ライヴ・アット・ザ・レインボー・シアター、ロンドン、1974年3月31日) - Keep Yourself Alive (Live At The Rainbow)
5. キラー・クイーン - Killer Queen
6. ファット・ボトムド・ガールズ(ライヴ・イン・パリ、フランス、1979年2月27日) - Fat Bottomed Girls (Live In Paris
7. ボヘミアン・ラプソディ - Bohemian Rhapsody
8. ナウ・アイム・ヒア(ライヴ・アット・ハマースミス・オデオン、ロンドン、1975年12月24日) - Now I'm Here (Live At Hammersmith Odeon)
9. 愛という名の欲望 - Crazy Little Thing Called Love
10. ラヴ・オブ・マイ・ライフ(ライヴ・アット・ロック・イン・リオ・フェスティヴァル、1985年1月18日) - Love Of My Life (Rock In Rio)
11. ウィ・ウィル・ロック・ユー(ムービー・ミックス) - We Will Rock You (Movie Mix)
12. 地獄へ道づれ - Another One Bites The Dust
13. ブレイク・フリー(自由への旅立ち) - I Want To Break Free
14. アンダー・プレッシャー - Under Pressure (Performed by Queen feat. David Bowie)
15. リヴ・フォーエヴァー - Who Wants To Live Forever
16. ボヘミアン・ラプソディ(ライヴ・エイド、ウェンブリー・スタジアム、ロンドン、1985年7月13日) - Bohemian Rhapsody (Live Aid)
17. レディオ・ガガ(ライヴ・エイド、ウェンブリー・スタジアム、ロンドン、1985年7月13日) - Radio Ga Ga (Live Aid)
18. AY-OH(ライヴ・エイド、ウェンブリー・スタジアム、ロンドン、1985年7月13日) - Ay-Oh (Live Aid)
19. ハマー・トゥ・フォール(ライヴ・エイド、ウェンブリー・スタジアム、ロンドン、1985年7月13日) - Hammer To Fall (Live Aid)
20. 伝説のチャンピオン(ライヴ・エイド、ウェンブリー・スタジアム、ロンドン、1985年7月13日) - We Are The Champions (Live Aid)
21. ドント・ストップ・ミー・ナウ(...リヴィジテッド) - Don't Stop Me Now ... revisited
22. ショウ・マスト・ゴー・オン - The Show Must Go On

BohemianRhapsody




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