暗黒の世界~キング・クリムゾン|音泉日記~音楽の温泉~

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暗黒の世界~キング・クリムゾン

キング・クリムゾン(King Crimson)の40周年記念リマスター・シリーズの[太陽と戦慄(Larks' Tongues In Aspic)]がリリースされます。
70年代活動期の後期クリムゾンは、「太陽と戦慄」「暗黒の世界」「レッド」という3枚のスタジオアルバムを発表しています。[暗黒の世界(Starless And Bible Black)]は、「太陽と戦慄」と「レッド」に挟まれたやや影が薄い印象があるかもしれませんが、実は画期的な作品です。スタジオ録音とライブ録音が混成されているのですが、ライブ録音の部分が、ライブ音源とは思えないような、全曲がスタジオでレコーディングされたのではないかと間違えてしまうような感じで仕上がっています。スタジオ録音されているのは、1曲目「偉大なる詐欺師(The Great Deceiver)」2曲目「人々の嘆き(Lament)」と4曲目「夜を支配する人(The Night Watch)」のイントロ以外の部分です。(「夜を支配する人」はイントロがライブ音源で、そのあとはスタジオ音源につなげている形です。)ライブ録音は、観衆の音声や機器の雑音といったものは取り除かれており、演奏ミスも無く、スタジオ録音と変わりがありません。1990年にリリースしたベスト盤[新世代への掲示(A Young Person's Guide To King Crimson)]の中で「暗黒の世界」はライブ音源を基に作成されたとの記述があるまで気付かれることがなかったということから、演奏の完成度の高さがわかると思います。

メンバーは、前のアルバム「太陽と戦慄」の5人体制から、パーカッション担当であったジェイミー・ミューア(Jamie Muir)が脱退して4人となりました。
・ロバート・フリップ(Robert Fripp) - Guitar & Mellotron
・ジョン・ウェットン(John Wetton) - Bass & Vocal
・ビル・ブラッフォード(Bill Bruford) - Drums
・デヴィッド・クロス(David Cross) - Violin
Jamie Muir は仏教に出会いシャーマンに魅かれ精神的に目覚めてしまったとのことです。
しかし、次のアルバム[レッド(Red)]の発売前に、今度は David Cross が、だんだんとヘビーになっていくエレキサウンドに対しアコーステックで繊細な感性が耐えられなくなり、バンドを辞めてしまい、ついには3人となってしまいます。

暗黒の世界~40周年記念エディション(紙ジャケット仕様)

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収録曲ですが、やはりスタジオ録音曲とライブ録音曲では、曲の印象が大きく異なります。曲の構成力はスタジオ録音曲の方が考えられていて、聴きやすさや親しみやすさといった点が勝っています。ライブ録音の方はインプロヴィゼーション(improvisation)で作り上げられている曲で、その緊張感が心地よいものと間延び感を覚えるものとがあります。
1曲目「偉大なる詐欺師」はスタジオ録音で、ハードなリフから始まる「メタルクリムゾン」的な楽曲です。
2曲目「人々の嘆き」もスタジオ録音で、John Wetton のボーカルがのびやかに響いた後、ヘビーサウンドへと変わり重たいリフレインが唐突に終わる曲です。
3曲目「隠し事」はライブ録音で、improvisationが続く中、いつのまにやら終わってしまいます。
4曲目「夜を支配する人」はイントロがライブで残りがスタジオ録音という形で、きらびやかなイメージの曲です。全てをスタジオ録音にしなかったのは、イントロ部分の完成度が高いと判断したからだと思いますが、確かに「これがライブ(?)」といった出来あがりと感じます。
これ以降はライブ音源になります。
5曲目「トリオ」は、ドラム担当の Bill Bruford は参加しない3人での演奏であったため「トリオ」と名付けられています。まるでクラシックの室内楽のようなimprovisationで、4枚目のアルバム[アイランズ(Islands)]を思い起こさせるものです。
6曲目「詭弁家」は、ほぼimprovisationなのですが、最後の方にボーカルが入り、そしてフッと曲が終わります。
7曲目「暗黒の世界」はアルバムタイトル曲で、延々とimprovisationが続き、次第にまとまっていくのかなぁというところで、8曲目「突破口」に移っていきます。スタジオ録音のような構成感が存在する曲で、あの Robert Fripp が自画自賛するようなimprovisationの完成形といえるものです。

1.偉大なる詐欺師 - The Great Deceiver
2.人々の嘆き - Lament
3.隠し事 - We'll Let You Know
4.夜を支配する人 - The Night Watch
5.トリオ - Trio
6.詭弁家 - The Mincer
7.暗黒の世界 - Starless And Bible Black
8.突破口 - Fracture

暗黒の世界」の大半のライブ音源のもととなったのは、1973/11/23のアムステルダム公演なのですが、この公演のライブアルバムがリリースされています。
[ザ・ナイトウォッチ -夜を支配した人々-(The Night Watch Live at the Amsterdam Concertgebouw November 23rd 1973)]
夜を支配する人」のイントロと「トリオ」「暗黒の世界」「突破口」の音源を確認できます。このライブアルバムでは、他に「太陽と戦慄」に収録されている曲と、お決まりの「21世紀のスキッツォイド・マン(21st Century Schizoid Man)」のライブを聴くことができます。

ナイトウォッチ(紙ジャケット仕様)

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Disc 1
1.イージー・マネー - Easy Money
2.人々の嘆き - Lament
3.土曜日の本 - Book Of Saturday
4.突破口 - Fracture
5.夜を支配する人 - The Night Watch
6.インプロヴィゼイション:スターレス・アンド・バイブル・ブラック - Improv:Starless And Bible Black

Disc 2
1.インプロヴィゼイション:トリオ - Improv:Trio
2.放浪者 - Exiles
3.インプロヴィゼイション:フライト・ウォッチ - Improv:The Fright Watch
4.トーキング・ドラム - The Talking Drum
5.太陽と戦慄パートII - Larks' Tongues In Aspic(Part II)
6.21世紀のスキッツォイド・マン - 21st Century Schizoid Man

KingCrimson_TheGreatDeceiver_BOXimageまた、この時期のライブとしては、1975年に発売されたシンプルなタイトルの[USA]というアルバムがありますが、それとは別に1992年に[ザ・グレート・ディシーヴァー(The Great Deceiver Live 1973-1974)]というCD 4枚組もリリースされています。こちらに「隠し事」の音源が収録されています。この頃のライブのセットリストは、やはり70年代後期クリムゾンの曲が多いのですが、70年代前期のレパートリーから2枚目のアルバム「ポセイドンのめざめ」の「平和/テーマ」「キャット・フード」を聴くことができます。ちなみに「21世紀のスキッツォイド・マン(21st Century Schizoid Man)」は定番として演奏されています。
現在、このCD4枚組のボックスセットは廃盤となり、今はCD2枚ずつの2SETに組み替えられていて、併せて音質が向上した仕様でリリースされています。また、ジャケットも一新され、最近の King Crimson 作品で定番となっているパメーラ・ジューン・クルック(P.J.Crook)が担当し、彼女のイラスト画が採用されています。

ザ・グレート・ディシーヴァー パート1(紙ジャケット仕様)

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ザ・グレート・ディシーヴァー パート2(紙ジャケット仕様)

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パメーラ・ジューン・クルック>(ホームページは、こちら)
彼女は、イギリスのシュールレアリスト作家で、日本では諸橋近代美術館(ホームページは、こちら)に、油彩とアクリル絵画が23点収蔵されており、観賞が可能です。



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40周年記念リマスター・シリーズ [暗黒の世界(Starless And Bible Black)] (2011/10/26)

アナログLPジャケット---→KingCrimson_StarlessAndBibleBlack_LPimage

ロバート・フリップ(Robert Fripp)とポーキュパイン・トゥリー(Porcupine Tree)のスティーヴン・ウィルソン(Steven Wilson)による最新ミックスによるリニューアル版。「HQ CD」1枚と、5.1chサラウンド・ミックスを含むDVDオーディオ・ディスク1枚の計2枚を、独立した紙ジャケットに収めたパッケージで発売されています。
収録曲は、以下の通りです。
(1)[HQ CD]
2011年度版新マスター・ヴァージョン
ボーナス・トラックとして、9~13曲目が収録されています。
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9. ザ・ロー・オブ・マキシマム・ディストレス(パート1)
10. インプロヴィゼーション:詭弁家
11. ザ・ロー・オブ・マキシマム・ディストレス(パート2)
12. ドクター・ダイアモンド(1973年6月23日:アトランタ、リチャーズ・クラブに於けるライヴ)
13. ガッツ・オン・マイ・サイド(1973年3月19日:イタリア、パラッツォ・デロ・スポルトに於けるライヴ)
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(2)[DVDオーディオ・ディスク]
<オーディオ・コンテンツ>と<ビデオ・コンテンツ>があり、<オーディオ・コンテンツ>は、3種類あります。
①[MLP Lossless 5.1 Surround : DTS 5.1 Digital Surround]…再生にはDVDオーディオ対応プレイヤーとサラウンド・スピーカー・システムが必要
②[24/96 MLP Lossless Stereo]…再生にはDVDオーディオ対応プレイヤーが必要
③[24/48 LPCM Stereo]…再生にはDVD対応プレイヤーが必要
DVDオーディオ・ディスク・エクストラとして、30周年記念ヴァージョンが収められています。
また、ライブ音源も含まれています。
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ライブ・アット・フォルクスハウス、チューリッヒ(1973年11月15日)
1. 人々の嘆き
2. 夜を支配する人
3. 突破口
4. ザ・ロー・オブ・マキシマム・ディストレス(パート1)
5. インプロヴィゼーション:詭弁家
6. ザ・ロー・オブ・マキシマム・ディストレス(パート2)
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他に、ボーナストラックが8曲入っています。
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1. イージー・マネー(スティーヴン・ウィルソン・リミックス 5.1 DTS only)
2. 隠し事(「グレート・ディシーヴァー」収録の同曲の未編集ヴァージョン)
3. ドクター・ダイアモンド(1973年6月23日:アトランタ、リチャーズ・クラブに於けるライヴ)
4. ガッツ・オン・マイ・サイド(1973年3月19日:イタリア、パラッツォ・デロ・スポルトに於けるライヴ)
5. 夜を支配する人(7インチ・シングル・エディット~ステレオ・ヴァージョン)
6. 夜を支配する人(7インチ・シングル・エディット~・プロモ用・モノ・ヴァージョン)
7. ラジオ・スポット~30秒ヴァージョン
8. ラジオ・スポット~60秒ヴァージョン
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<ビデオ・コンテンツ>には、以下が収録されています。
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ライブ・アット・セントラル・パーク、ニューヨーク1973
1. イージー・マネー
2. フラグド・ダスティ・ウォール・カーペット
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40周年記念リマスター・シリーズ[太陽と戦慄]は、こちら
40周年記念リマスター・シリーズ[レッド]は、こちら
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