太陽と戦慄~キング・クリムゾン|音泉日記~音楽の温泉~

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太陽と戦慄~キング・クリムゾン

キング・クリムゾン(King Crimson)の40周年記念リマスター・シリーズの[太陽と戦慄(Larks' Tongues In Aspic)]がリリースされました。
King Crimson には、70年代(69年10月~)・80年代・90年代~の活動期があり、70年代には7枚のスタジオアルバムと2枚のライブアルバムを発表しています。40周年記念リマスター・シリーズでは、既に70年代の6枚のスタジオアルバムは発売済で、「太陽と戦慄」が最後のスタジオアルバムのリリースです。80年代の最初のスタジオアルバムである[ディシプリン(Discipline)]も、40周年記念リマスター・シリーズとして発売済なので、デビュー・アルバム[クリムゾン・キングの宮殿(In The Court Of The Crimson King)]から「ディシプリン」までのスタジオアルバムが揃ったことになります。フィリップ翁(Robert Fripp)は、次は何をリリースするのでしょう???
KingCrimson_LarksTonguesInAspic_CDinner

太陽と戦慄」は原題を「Larks' Tongues In Aspic」といい、直訳すると「Aspic(肉汁等で固めたゼリー状のもの=煮こごり)の中のLarks(雲雀)のTongues()」となります。パーカッション担当のジェイミー・ミューア(Jamie Muir)が、中華料理をヒントに名付けたタイトルということのようです。雲雀の舌を使う中華料理というのは、どうも無さそうなんですが、いったいどんな料理を目にしたんでしょうか。食べてみたうえでの感想として、「これって雲雀の舌っぽい味だよね」ということで、「雲雀の舌の煮こごり」ってなったのでしょうか・・・Jamie Muir は、このアルバムだけで脱退してしまうのですが、個性的な曲タイトルをもっと付けてもらいたいものでした。
ところで、「Larks' Tongues In Aspic」を「太陽と戦慄」って名付けたのは、それなりに秀逸であったと思います。ラジオ等の曲紹介で“では、聴いていただきましょう!キングクリムゾンの「雲雀の舌の煮こごりパート2”となっていたのかもしれません。でも、「雲雀の舌の煮こごり」という方が、シュールなタイトルで、むしろ好ましい、という人もいらっしゃるかも。

このアルバムは、70年代後半期のインプロヴィゼーション(improvisation)主体となった King Crimson の割と統一感のある3部作の最初の1枚です。ボーカル有り3曲と、無し3曲という構成になっています。タイトル曲「太陽と戦慄」はPart1・Part2の2部構成になっており、もう1曲「トーキング・ドラム」が、ボーカル無しのimprovisationをベースにした楽曲ですが、次のアルバム「暗黒の世界(Starless And Bible Black)」のimprovisation曲と比べると、だいぶ雰囲気が異なります。「太陽と戦慄」の方は、ベースはimprovisationであっても、ライブ等で何度も演奏しブラッシュアップされて曲構成がしっかりとした感じがありますが、「暗黒の世界」の方は、improvisationであることを前面に押し出した緊張感というか、繊細さというか、おぼろげというか、はかなげというか、アルバムの作成方法自体がライブ音源をそのまま採用するという形であるがゆえかもしれません。聴き比べてみると質感の違いといったものが伝わってくるようで、その差異も楽しみ方の一つとして Robert Fripp がわざわざ提供したのではないでしょうか。

このアルバムから、リーダーである Robert Fripp 以外、メンバーは一新されています。元々メンバーチェンジは頻繁にあり、デビュー時のメンバーは2枚目のアルバム[ポセイドンのめざめ(In The Wake Of Poseidon)]の時に3人辞めていて、次の3枚目のアルバム[リザード(Lizard)]で Robert Fripp とピート・シンフィールド(Pete Sinfield)の2人になってしまいます。ただ Pete Sinfield は作詞と映像(照明)担当という特異な立場で、一般的なバンドメンバーとは異なる立ち位置で存在していました。そんな彼 Pete Sinfield も4枚目のアルバム[アイランズ(Islands)]までで、この「太陽と戦慄」に至るとオリジナルメンバーは Robert Fripp のみとなり、新たに次のメンバーが、加わることになりました。
・ジョン・ウェットン(John Wetton) - Bass & Vocal
・ビル・ブラッフォード(Bill Bruford) - Drums
・ジェイミー・ミューア(Jamie Muir) - Percussions & Drums
・デヴィッド・クロス(David Cross) - Violin
・リチャード・パーマー・ジェームズ(Richard Palmer-James) - Words
John WettonRobert Fripp の旧友で、当時 Family というグループに在籍していました。
Bill BrufordYES の初期からのメンバーで代表作[危機(Close to the Edge)]でプレイをした後、移籍してきました。
Jamie Muir は、ジャズ・インプロヴィゼーションの世界で活動をしていましたが、 Robert Fripp の呼びかけで参加しました。
David Cross は、オーディションで選ばれたメンバーです。
Richard Palmer-JamesJohn Wetton の友人で、イギリスのロックバンド Supertramp の1枚目に Richard Palmer として参加していた経験があります。Pete Sinfield の代わりとなるわけですが、Pete Sinfield のようにコンサートでの映像(照明)は担当せず、あくまでも詞の提供者として、基本的にはメンバーと顔合わせもしないという状態で関わりました。
☆ちなみに、Supertramp は、1979年発表のアルバム[ブレックファスト・イン・アメリカ(Breakfast In America)]で、全米ビルボード・チャートNo1を獲得しています。
このままメンバーが固定化すると思われましたが、アルバムを発表するごとに1人ずつ辞めていくことになり、[レッド(Red)]でプレイヤー3人+作詞家という体制となった後 King Crimson は活動休止します。

太陽と戦慄~40周年記念エディション(紙ジャケット仕様)(HQCD DVD Audio)

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1曲目はアルバムタイトルから採った「太陽と戦慄パート1」という曲名で、鉄琴の密やかな音色から始まりますが、突然ヘビーなリフが刻まれるという展開です。
70年代後期 King Crimson を象徴するimprovisation曲で、ドラム・パーカッション・ベースが絡み合い、ギターのフレーズが駆け抜ける大騒ぎのあと、今度はバイオリンがしめやかに奏でられたり、と思うとバイオリンの叫びに変わり、また変拍子のリフが騒ぎ出すというめまぐるしい構成になっています。
しかし、2曲目の「土曜日の本」になると状況は一変し、メランコリックな弦楽アンサンブルのクラシカルロック風です。
3曲目「放浪者」では、不思議な感じのイントロの後、「宮殿」をイメージさせるドラム演奏とボーカルが挟まれ、またサウンドコラージュ風に戻った後、曲の終わりに向かって「風に語りて」~「エピタフ」のようなイメージが醸し出されます。
4曲目「イージー・マネー」は、再びヘビーなリフの激しさを感じさせるもので、途中のimprovisation風のところを含め、70年代後期 King Crimson を代表する楽曲でライブでよく演奏されます。
5曲目はimprovisationの「トーキング・ドラム」という曲で、この曲名の由来もまた Jamie Muir からみで、彼が使用しているブードゥー・ミュージック系打楽器の名称です。
最後の6曲目は「太陽と戦慄パート2」ですが、「トーキング・ドラム」が終わるとすぐに始まるimprovisation曲で、「パート1」よりもヘビーメタルな部分が感じられます。「太陽と戦慄」はこちら「パート2」の方が、70年代後期 King Crimson を代表する曲と位置づけられています。

1.太陽と戦慄パート1 - Larks' Tongues In Aspic, Part One
2.土曜日の本 - Book Of Saturday
3.放浪者 - Exiles
4.イージー・マネー - Easy Money
5.トーキング・ドラム - The Talking Drum
6.太陽と戦慄パート2 - Larks' Tongues In Aspic, Part Two



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40周年記念リマスター・シリーズ [太陽と戦慄(Larks' Tongues In Aspic)] (2012/10/31)

アナログLPジャケット---→KingCrimson_LarksTonguesInAspic_LPimage

ロバート・フリップ(Robert Fripp)とポーキュパイン・トゥリー(Porcupine Tree)のスティーヴン・ウィルソン(Steven Wilson)による最新ミックスによるリニューアル版。「K2HD Mastering HQ CD」1枚と、5.1chサラウンド・ミックスを含むDVDオーディオ・ディスク1枚の計2枚を、独立した紙ジャケットに収めたパッケージで発売されています。
収録曲は、以下の通りです。
(1)[K2HD Mastering HQ CD]
2012年度版ステレオ・ミックス(オリジナル・マルチ・トラック・テープ使用最新ステレオ・ミックス)
ボーナス・トラックとして、7~9曲目が収録されています。
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7. 太陽と戦慄 パート1 (オルタネート・ミックス)
8. 土曜日の本 (オルタネート・テイク)
9. トーキング・ドラム (オルタネート・ミックス)
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(2)[DVDオーディオ・ディスク]
<オーディオ・コンテンツ>と<ビデオ・コンテンツ>があり、<オーディオ・コンテンツ>は、3種類あります。
①[MLP Lossless 5.1 Surround : DTS 5.1 Digital Surround]
 「The 2012 Surround Mix」となっており、再生にはDVDオーディオ対応プレイヤーとサラウンド・スピーカー・システムが必要です。
②[MLP Lossless Stereo (24/96)]・PCM Stereo 2.0 (24/48)
 「The 2012 Stereo Album Mix」となっており、再生にはDVDオーディオ対応プレイヤーが必要です。
③PCM Stereo 2.0 (24/48)
 「Original 1973 Stereo Mix : 30th Anniversary Remaster」版で、再生にはDVD対応プレイヤーが必要です。
 こちらには「Alternate Takes and Mixes」が7曲含まれています。
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1. 太陽と戦慄 パート1 (オルタネート・ミックス)
2. 土曜日の本 (オルタネート・テイク)
3. 放浪者 (オルタネート・ミックス)
4. イージー・マネー (Jamie Muir solo)
5. トーキング・ドラム (オルタネート・ミックス)
6. 太陽と戦慄 パート2 (オルタネート・ミックス)
7. イージー・マネー (オルタネート・テイク)
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また、<ビデオ・コンテンツ>として、以下が収録されています。
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Live In The Studio, Bremen
1. インプロヴィゼーション: ザ・リッチ・タペストリー・オブ・ライフ
2. 放浪者
3. 太陽と戦慄 パート1
4. 太陽と戦慄 パート1 (「ビート・クラブ」出演時の映像)
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以上が、40周年記念リマスターの「CD + DVD」の2枚組の内容です。

これとは別に、「13CDs + 1DVD-A + 1Blu-ray」という構成の15枚組完全限定ボックスセットがあります。
[太陽と戦慄 リミテッド・エディション・ボックス・セット: 日本アセンブル盤]というタイトルで、1,000セットのみの完全数量限定発売とのことです。このボックスセットには、上述の2枚に併せ、'72/'73年ライヴ6公演音源・別Take/Mix音源を収録したCD、そして、DVD-Audio/Video収録音源/映像とオリジナルUK/US盤アナログ・トランスファー音源も加えたBlu-ray が収蔵されています。他に、詳細な新規解説ブックレットや『太陽と戦慄』各国仕様紙ジャケット・セットなどの特典キットが含まれているものです。特に、Disc10はレコーディング時のデモ音源を収録したディスクで、曲タイトルとして「キープ・ザット・ワン・ニック(Keep That One Nick)」が付けられていますが、メンバーとエンジニアである Nick Ryan とがコミュニケーションをとりながらレコーディングしたいろいろな曲のさまざまなアレンジのデモ・テイクを聴くことができるものです。

Lark's Tongues in Aspic[CD DVD-A (NTSC)]

新品価格
¥12,587から



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40周年記念リマスター・シリーズ[暗黒の世界]は、こちら
40周年記念リマスター・シリーズ[レッド]は、こちら
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